別式 4巻 魁ちゃんの複雑な女心
髪型を変えた魁ちゃん。
外ハネは不人気だから
という判断でしょうか?
『ナツメグの子供部屋』
エッチじゃない漫画感想レビュー
第7回は
『別式』4巻です。
作者はTAGROさま。
今回は「エッチじゃない漫画」の
カテゴリーにさせていただきました。
ナツメグの考える「エッチな漫画」とは
女の子の乳首が見える漫画の事です。
4巻で超シリアス展開になってしまった『別式』。
ストーリーが殺伐としているのに
女の子のおっぱいで
「うっひょー」って言っていたら
台無しなので仕方がないのかな?
ネタバレを含みます。
別式のあらすじ
先年没した古河藩武芸指南役
佐々木撫太夫の娘、佐々木類(20)。
佐々木家再興の為に
婿を取らなければならない類。
しかし類は
自分より弱い男性に
家督を継がせる気がない上に
面食い。
身寄りのない類の
面倒を見ている老中
土井勝利の差し向ける
婿候補を剣術で倒してしまう。
別式 4巻 感想レビュー
刀萌さんに執着する九十九さん
刀萌さんは胸を患っている焦りから
高額な報酬の源内の暗殺を請けてしまいます。
報酬が高額という事は手強い相手という事です。
刀萌さんは依頼者に
死末料として金50両を要求。
その金50両があれば
遊郭で働く
妹の咲ちゃんの身請け料まで
あと少しでした。
なので
刀萌さんが源内に敗れて死んだのは因果応報。
類ちゃんに残した手紙にもそう書いてあります。
刀萌さんの死を知った
九十九さんは頭を抱えます。
刀萌さんの事を好きだった九十九さんが
自分の手で
刀萌さんを殺した源内に
復讐しようとするのでやっかいな事になります。
九十九さんは
遊び人風を演じている
陰の実力者のポーズを取っていますが
実は雑魚男です。
幕府に仕えているぐらいなので
基本スペックは高いのですが
自己研鑽を積み重ねた十郎さんに
雑魚っぷりが暴かれました。
そこまで刀萌さんに執着するような
描写がないので違和感があるかも知れませんが
男性は手に入らなかった物に対して
最も執着する生き物。
女を簡単に落とせる九十九さんが
落とせなかった女が刀萌さんです。
くぐっている修羅場の数が違うので
雑魚男の九十九さんが
刀萌さんを落とせる訳が
ないんですけどね。
類ちゃんは
刀萌さんが死んだ事より
どう反応して良いのかわからない自分に
ショックを受けました。
類ちゃんのサイコパス性が垣間見えます。
右眼を失った類ちゃん
町で源内を尾行する九十九さん。
九十九さんの尾行から源内を逃がしたのは
刀萌さんの妹の咲ちゃんでした。
咲ちゃん良い子ですね。
やっぱり見知らぬイケメンの九十九さんより
仕事とはいえ
身体を合わせた源内に
愛着があるようです。
しかし九十九さんの尾行は続きます。
町の中で源内を見付けた切鵺くん。
親の仇の源内が目の前にいるのに
刀を持っていなかった切鵺くんは
類ちゃんに刀を借りて源内を討とうとしますが
源内を尾行していた九十九さんに止められます。
源内は近くにいた類ちゃんの右眼を
小柄で突いて逃走しました。
小柄は日本刀に着ける小刀です。
切鵺くんの事情を知った九十九さん
刀萌さんの死を
魁ちゃん
切鵺くん、
慎太郎くんに告げる九十九さん。
本来伝えるはずだった類ちゃんは
右眼を失い療養中だからです。
河原で九十九さんに
問い詰める切鵺くん。
源内は何者なのか。
そして九十九さんは何者なのか。
岩淵源内はある組織に与する密偵として
以前から幕府がマークしていた男。
九十九さんは古河藩士で
土井勝利様の直属の隠密、大杉九十九さん。
隠密はスパイの事です。
九十九さんは
幕府に反目する勢力が
密かに江戸市内に潜り込ませた連中の
尻尾を摑むのが仕事です。
切鵺くんは
源内が自分の母を犯し
父を殺した男だと
九十九さんに告げます。
両親と
そして類ちゃんの右眼の仇を取ると
息巻く切鵺くんの事情を知った
九十九さん。
九十九さんは自分の手で
刀萌さんの仇を討ちたかった訳ですが
源内を討ちたい気持ちが
切鵺くんのそれに勝るのか悩みます。
切鵺くんの気持ちを無視して源内を討てないのが
九十九さんの雑魚男たる所以です。
『別式』4巻の表紙が尼崎切鵺くん。
類ちゃんが怒った理由
療養中の類ちゃんに
源内を殺して戻って来たら
一生類ちゃんの右眼になると言った
切鵺くん。
切鵺くんを抱きしめて
仇を取れと後押しした類ちゃん。
そして
道場で剣の稽古を再開した類ちゃんに
今度は九十九さんが
一生面倒見るとか言い出します。
激昂する類ちゃん。
同じ意味の言葉を言ったのに
切鵺くんのときと九十九さんのときで
類ちゃんの態度が違うのは
何故でしょうか?
ちなみに類ちゃんは
九十九さんが刀萌さんを好きな事を知りません。
類ちゃんが怒ったのは
九十九さんを下に見ているからですね。
恐らく剣の腕は九十九さんが上です。
しかし九十九さんは剣の腕を
隠している事を忘れて
上から類ちゃんに面倒を見ると
言ってしまいました。
自分が下だと思っている人から
上から目線で
面倒見るとか言われたら
ムカつきますよね?
九十九さんは類ちゃんを下に見ているのが
態度に出ちゃってるんですよ。
切鵺くんはあくまで
対等な友人として類ちゃんを気遣っています。
これが
同じ意味の言葉でも
類ちゃんの態度が
違う理由です。
2巻で類ちゃんとハグして
気持ち悪くなっていた切鵺くんは
今回女の子の類ちゃんと
ハグしても気持ち悪くならなくなりました。
性別関係なく友情を育んだ賜物ですね。
魁ちゃんの複雑な女心
九十九さんが一生類ちゃんの
面倒を見ると言った事を
九十九さんから聞いた魁ちゃんは
落ち込んで酒びたりになります。
髪型を変えた魁ちゃん。
外ハネは不人気だから
という判断でしょうか?
ナツメグも外ハネなんですが!
飲み屋で一人で飲んでいた魁ちゃんと
同じ飲み屋で飲んでいた源内。
自分だけ
蚊帳の外だと感じていた魁ちゃんは
源内を呼び止めて
源内から直接事情を訊きます。
魁ちゃんは
刀萌さんの裏の仕事が暗殺請負の殺し屋で
刀萌さんを殺したのは
源内だと知ってしまいます。
源内から直接事情を訊いた事で
類ちゃんが右眼を失ったのは
九十九さんのせいだという真相に
辿り着く魁ちゃん。
類ちゃんが源内に小柄で右眼を刺されたとき
九十九さんは「やめろ」と言いました。
源内に類ちゃんを刺すのを「やめろ」と
言ったのではなく
切鵺くんに源内を殺すのを「やめろ」と
言ったのでした。
何もわざわざ
それを切鵺くんに
言う必要はないと思いますが
神社で切鵺くんに言ってしまう魁ちゃん。
言わずにはいられない複雑な女心。
もう目が据わっていて
とても冷静とは思えません。
魁ちゃんが悲しむのは大体九十九さんのせい
刀萌さんが亡くなった事で
怒涛のシリアス展開に突入した『別式』4巻。
やっぱりムードメーカーの早和ちゃんが
抜けたのが痛い。
序盤の
ちょっとエッチな
コメディ展開が好きだったのに
どうしてこうなった!?
というか1巻でカジュアルに人殺ししていた
類ちゃんや切鵺くんが
仲間の刀萌さんが死んだときだけ
ショックを受けるのは虫が良すぎでは?
団子姉妹が殺した旭組やチンピラ武士にも
大切な仲間や家族はいるんですよ?
類ちゃんは元々
サイコパス性の高い主人公として
描かれていましたが、ここに来て
人の心が理解出来ない事に悩み始めました。
刀萌さんが死んだのは胸を患っていた為
妹の咲ちゃんの身請け料を
早く稼がなきゃいけないと
焦ったせいです。
本人も類ちゃんに宛てた手紙に書いた通り
因果応報。
だって殺し屋ですよ?
九十九さんが刀萌さんの仇を
討とうとするのは完全な逆恨みです。
全ての厄災の元凶は
源内ではなく九十九さんですね。
ちょっと九十九さんを悪く言い過ぎに
なってしまいましたが
九十九さんにヘイトが集まる
作劇になっているのでしょうがない。
完全に
作者さまの掌で
踊らされた形になってしまいましたが
それを差し引いてもウザい。
魁ちゃんが悲しむのは大体
九十九さんのせい。
刀萌さんは死んでも
キャラの格を
落とさなかったのは
さすがです。
やっぱり人はおっぱいには
勝てないんですね
4巻でおっぱいは見れませんが。
別式 4巻 試し読み
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別式 1巻 同調圧力に負けておっぱいを見せてしまう魁ちゃん
別式 2巻 おっぱい枕で魁ちゃんを癒す刀萌さん
別式 3巻 九十九さんとイチャつく刀萌さんにショックを受ける魁ちゃん
別式 5巻 大人の女になってしまった魁ちゃん
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