別式 5巻 大人の女になってしまった魁ちゃん
九十九さんに抱かれた事で
類ちゃんへの嫉妬がなくなって
穏やかな顔になった
魁ちゃん。
『ナツメグの子供部屋』
エッチな漫画感想レビュー
第97回は
『別式』5巻です。
作者はTAGROさま。
『別式』は5巻が最終巻になります。
ネタバレを含みます。
別式のあらすじ
先年没した古河藩武芸指南役
佐々木撫太夫の娘、佐々木類(20)。
佐々木家再興の為に婿を取らなければならない類。
しかし自分より弱い男性に家督を継がせる気がない上に
面食いの類は
身寄りのない類の面倒を見ている老中
土井勝利の差し向ける婿候補を剣術で倒してしまう。
別式 5巻 感想レビュー
切鵺くんと源内の決闘
二重スパイの島田に裏切られ
幕府に捕まった源内。
普段は勝利さまに雑な態度を取っている類ちゃんが
勝利さまに頭を下げてお願いしました。
それは切鵺くんと源内の決闘です。
『別式』5巻表紙の右上が類ちゃんで
左下が切鵺くんです。
「決闘」というのは
良く分かりませんが
江戸時代では仇討ちが
正式に認められていたようですね。
ちなみに勝利さまは
古河藩十六万石の藩主で幕府の老中の土居勝利さまです。
普段は勝利さまの事を
「カッくん」と呼んでいる切鵺くんも
勝利さまの本当の身分を知って
ビビッてます。
類ちゃんと切鵺くんの熱意により
切鵺くんと源内の決闘が決まりました。
九十九さんは肩がぶつかった
通りすがりの男性に刺されて
落命してしまったのですが
その事を類ちゃんと魁ちゃんは知りません。
勝利さまを始め
幕府の偉い人が見守る中
高松藩生駒家下屋敷で
切鵺くんと源内の決闘が行われます。
大人の女になってしまった魁ちゃん
切鵺くんと源内の決闘が終わり
和解した類ちゃんと魁ちゃん。
二人が不仲になっていたのは
九十九さんが類ちゃんに
求婚とも取れる事を言ったのを
魁ちゃんが知ったからです。
九十九さんに抱かれた事で
類ちゃんへの嫉妬がなくなって
穏やかな顔になった
魁ちゃん。
抱かれたというのはハグされたという事ではなく
同衾したという事です。
魁ちゃんが
ひと足先に大人の女になってしまって寂しい。
類ちゃんが九十九さんに
「一生面倒を見る」と言われて怒ったのは
女として求められてるわけじゃ
なかったからでした。
右眼を失った事で女として求められる事がなくなって
絶望していた類ちゃん。
類ちゃんは
あんまり女として振る舞っていなかったので
類ちゃんが九十九さんに怒っていた理由が
ちょっと意外で驚きました。
誰ですか?
類ちゃんが怒ったのは
九十九さんが類ちゃんを下に見ているのが
態度に出ているからとか
言ったのは!?
それは私です
的外れな分析をした前回の記事はこちら
せっかく和解した類ちゃんと魁ちゃんですが
九十九さんの死を
勝利さまに告げられて
またしても絶望してしまう魁ちゃん。
この漫画
ちょっと魁ちゃんを痛めつけ過ぎではないでしょうか?
切鵺くんと魁ちゃんの果し合い
九十九さんが亡くなったショックで
自宅の部屋に籠ってしまった魁ちゃん。
魁ちゃんの様子を見に行った類ちゃん。
九十九さんが亡くなる前に
九十九さんに抱かれた事を
類ちゃんに言ってしまう
魁ちゃん。
わざわざ言う事はないと思いますが
これは類ちゃんに対する勝利宣言です。
九十九さんが好きなのは刀萌さんで
九十九さんにただの慰めに
求められたのはわかっていましたが
それでも嬉しかったと言う魁ちゃん。
刀萌さんに勝ったと確信したからです。
魁ちゃんって実はそんなに九十九さんの事を
好きじゃないと思うんですよ。
3巻で刀萌さんに本心を吐露した通り
類ちゃんから九十九さんを奪う事で
類ちゃんに勝ちたいだけですし
九十九さんが好きなのは刀萌さんだと知ってからは
勝ちたい対象が
類ちゃんから刀萌さんになっただけです。
別式女の仕事の奥の護衛に復帰した魁ちゃん。
やっかいな事に
二重スパイの島田が余計な事をやります。
九十九さんが死んでいた場所に
魁ちゃんを連れ出す島田。
九十九さんが死んだ場所には刀萌さんが埋まっていました。
九十九さんに抱かれて
刀萌さんに勝ったはずの魁ちゃんですが
九十九さんの気持ちは
最期まで
刀萌さんに向かっていた事を知り
また絶望してしまいます。
うーん、酷い。
そして
その絶望の矛先は切鵺くんに向かいます。
全ての厄災の元凶は
切鵺くんだと思い込んでしまう魁ちゃん。
この辺は
筋が通っていないように見えますが
やり場のない絶望なので
仕方がないのかな?
本当の厄災の元凶は
下半身で生きている九十九さんです。
九十九さんが刀萌さんを諦めるか
魁ちゃんに手を出さずに済ませるか
どっちかにすれば
そんなに拗れない訳ですが。
切鵺くんは魁ちゃんとの果し合いを
受けてしまいます。
酔剣マスターの魁ちゃんの全力と戦う為に
魁ちゃんと一緒にお酒を飲む切鵺くん。
切鵺くんは優しくて
相手の気持ちを汲んでくれる上に
言い訳もしないので
ちょっと切ないシーンです。
類ちゃんに告白する切鵺くん
切鵺くんと魁ちゃんの果し合いから1年が経ち
類ちゃんと切鵺くんは再会しました。
切鵺くんは源内との決闘の後
江戸に残り
男性でありながら
高松藩江戸屋敷付きの別式女として働いていました。
女に一切興味がないという理由で
別式女として
女だらけの奥で働く切鵺くんですが
女に興味がないというのは嘘です。
切鵺くんは源内との決闘の後
類ちゃんに後ろから抱きしめられて射精しています。
源内と決着を着けた事で
男性の機能が回復しました。
男として類ちゃんを愛してると告白する切鵺くん。
類ちゃんは
自分に勝った男性と結婚すると言い張っていたので
切鵺くんは類ちゃんに
勝負を挑みます。
言葉が少ない切鵺くんの態度に
九十九さんを殺したのは
切鵺くんだと誤解して
激昂する類ちゃん。
しかし切鵺くんは言い訳はしません。
本気の類ちゃんと戦って勝たないと意味がないからです。
そして1巻の冒頭につながるのですが
物語の顛末は貴方の目で確かめて下さい。
「倖せは赤い色をしている」の意味
4巻、5巻は怒涛のシリアス展開で
序盤の
ちょっとエッチなコメディ展開が好きだった
ナツメグ的には疲れました。
ただ1巻の冒頭で
類ちゃんと切鵺くんの決闘は描かれているので
シリアス展開は
規定路線なんですよね。
一番好きだった魁ちゃんが酷い目に遭い過ぎて辛い。
魁ちゃんは本来お酒が入ると
切鵺くんにおっぱいを揉ませたり
慎太郎くんにキスをしちゃったりする子なので
九十九さんにそこまで執着するか?
とは思いました。
魁ちゃんが
九十九さんを奪う事で
類ちゃんや刀萌さんに勝ちたいだけだった
という分析はそんなに間違ってないと思います。
1巻での好意の矢印は
類ちゃん←九十九さん←魁ちゃんです。
3巻で魁ちゃんが
九十九さんの好きなのは刀萌さんだと
知ってしまったときの好意の矢印は
刀萌さん←九十九さん←魁ちゃん。
3巻の後半から
九十九さんが刀萌さんを好きだと知ってからの
魁ちゃんの九十九さんへの執着は
1巻の頃とは比べ物にならない程膨れ上がりました。
4巻で九十九さんに抱かれた魁ちゃんは
幸せの絶頂。
刀萌さんに勝った事を確信したからです。
そして
九十九さんに抱かれた後で
九十九さんが刀萌さんを追いかけた事を
知って絶望します。
死んだ人間、刀萌さんには勝てない事を悟って
ああなったという解釈をしました。
九十九さんが死んだからではありません。
魁ちゃんが執着していた
本当の相手は類ちゃんと刀萌さんです。
切鵺くんと温泉に入って
切鵺くんが男の子だと知って
冷静に分析しながら結局おっぱいを見せちゃう
あんまり冷静じゃない魁ちゃんが好きです。
「倖せは赤い色をしている」の意味は
目を閉じて太陽を見ると赤く見えますね?
黒と赤の判別が出来ない類ちゃんは
視力を失う事で
赤い色が見えるようになった
という事です。
野暮なので
この解説はいらないかな。
類ちゃんは望み通り
イケメンと結ばれますが
どのイケメンと結ばれたかは
ネタバレしません。
心残りは咲ちゃんのおっぱいが見れなかった事ですね。
作中で一番良い子です。
前髪を上げてあの可愛さなら
前髪を下ろしたら超美少女でしょうね。
買いたい。
源内は
死んだ津重さんの幻影を追うより
咲ちゃんを身請けするのが
ハッピーな生き方だと思います。
金で女を買ってる時点で
津重さんを
愛していたというのが
薄っぺらいんですよ。
津重さんっぽい
咲ちゃんが相手だから良いのか?
こちらの記事で刀萌さんを紹介しました
作者のTAGROさまによる解説
ラストが分からないというあなたは
ここを読むと良いです。
何よりも作者さまの考えが一番の正解なので。
超ネタバレしているので
本編を読んでから見てください。
ともぱいコレクションなんかもあって
作者さまの刀萌さん好きがうかがえます。
別式 5巻 試し読み
別式の記事はこちら
別式 1巻 同調圧力に負けておっぱいを見せてしまう魁ちゃん
別式 2巻 おっぱい枕で魁ちゃんを癒す刀萌さん
別式 3巻 九十九さんとイチャつく刀萌さんにショックを受ける魁ちゃん
別式 4巻 魁ちゃんの複雑な女心
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